2014年01月30日
サロン「URに聞く:建て替えない団地再生」を開きました!(1/19)
◎1月19日(日)14時~16時 ◎ コラボ(豊中市千里文化センター)第4講座室
◎出席者数22名(うちUR都市機構4名、行政2名) ◎進行:山本茂代表
今年初のサロンは、UR都市機構が進めようとしている「建て替えない団地再生(ストック活用型団地再生)」の話を伺い、私たちで協力できることなどについて意見交換しました。
■千里におけるUR団地の再生の取り組み(URの報告)
・千里ニュータウンの賃貸UR団地は、合計9(吹田6、豊中3)あり、戸数は約9000戸。
・問題:住宅・設備の老朽化・陳腐化、バリア(エレベーターがない)、周辺よりも高齢化
(約35%)、空き家が増大、コミュニティが弱体化など
・魅力:ぜいたくな住空間(日当たり、風の通り抜けが良い、緑豊かな街並み)など
このようなUR団地を活かして新しい価値を生み出すために、
1.リノベーション、2.新たな機能の導入、3.コミュニティの活性化 をはかっている。
◎1.リノベーション(改築)
URはこれまで
☆暮粋(Kura-Chic:レトロな魅力を残すリフォーム)
☆DIY(住民が手を加えられる、原状復帰義務のないリフォーム)
☆共用スペースの活用(例:ピロティ<1階が柱だけで壁のない広場>への新機能の導入)
などのリノベーションを進めてきた。
これらに加え、「暮らしの本質を見つめる」考え方が同じ「無印良品の家」と連携することになった。
〔コンセプト〕
・団地の良さをリノベーションを通じて伝える
・古い物を大切にしながら、新しい価値を与えるリノベーションを提案
・賃貸=借りて住むことの楽しい選択肢を増やす
〔指針〕:団地らしさを大切に、こわしすぎず・つくりすぎず、自由にできる
〔設計手法〕
・生かす(鴨居など古い物を新しい価値で見直す)
・変える(例:組み合わせキッチン、麻畳、麦藁パネル)
・自由にできる(住み手が自由に出来る余地を残す)
・昨年2月、10月に計36戸の募集を行った。
・20~30代の単身または2人家族から、平均5.7倍、最高11倍の応募があった。
・エレベーターがないのに、見晴らしや風通しがよい最上階(5階)の人気が高かった。
・今後、千里青山台で15戸、東豊中第2団地で7戸の募集を行う予定(いずれも1LDK)。

◎2.新たな機能の導入
・高齢者支援、子育て支援、地域交流、シェアハウスなどの機能の導入を始めている。
・高齢者支援施設の導入は、「Aging in“DANCHI”」と題し、団地内で安心して住み続けられるよう、医療・介護・生活支援が連携したサービスを提供する。
・2012年12月から、新千里西町団地の1階住戸に「定期巡回・随時対応サービス」の事業所が入居して事業展開している。(要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中・夜間を通じて、訪問介護と訪問看護を連携させながら、定期巡回訪問と随時の対応を行う)
・シェアハウスは、不人気な増築住戸(広くて家賃が高い)などを活用して実施。
・西町団地では、290組から選ばれた「千里シェアルーム大使」の3人が1年間無料で居住中。
◎3.コミュニティの活性化 ※青山台団地を例に
・青山台団地は、人口減と高齢化により、コミュニティの固定化・弱体化が進んでいる。
・団地再生のためには、住民が自分たちのまちに主体的に関わっていくことが不可欠。
・そのために住民がつながり、多様な人の参加協力も得られるソフトな取り組みが必要。
・無印良品から委託された専任スタッフ(久志尚太郞さん)が昨年10月から団地内に週末居住。
・だれでも集まって話せる「みんなのカフェ」(毎日曜日)の準備を12月から始めている。
・春には、食べたり飲んだりして住民が交流する「住人祭」を開催する予定。
・これらの活動は青山台CCCデザインプロジェクトと銘打っている。
→きれいに活用する楽しみを発見するクリーン(Clean)活動
→自分でやってみる楽しみを発見するクリエイティブ(Creative)活動
→みんなで共有する楽しみを発見するコミュニティ(Community)活動
・最低3年はかかるというスタンスで取り組んでいる。
・活動の様子がブログ「千里青山台団地物語」で紹介されている。
■意見交換
・エレベーターの設置は? → 考えていない。4・5階から1階への住み替えは行っている
・高齢者支援施設の利用の範囲は → 団地外の住民も受けられる
・住宅の耐用年数想定は → 当初の償却期間は70年+さらに長寿命化の方向
・団地の魅力は幅広い。無印以外とは連携しないのか
久志さんから「団地再生のためには団地外の人がどう参加できるかが鍵。すでに餅つき大会等への大学生の参加もある。コミュニティが続くためには「多様性を保てること」「住民が当事者意識を持てること」「多くの人のつながりが生まれること」が大切。市民フォーラムのみなさんも気軽に「みんなのカフェ」に来てください」とお誘いがありました。

■サロンを終えて
・URはリノベーションによって「住宅+屋外環境」に新しい価値を生み出そうとしていること
・新しい機能の導入によって千里のまちづくりに貢献しようとしていること
・団地周辺に開かれたコミュニティを育てようとしていること
などがわかりました。今年は青山台あたりが面白くなりそうです。
久志さんは、サロン終了後、さっそく千里市民フォーラムに入会されました。これから一緒にいろいろ活動できそうです。私たちも一度「みんなのカフェ」に出かけてみましょう!
※「みんなのカフェ」の正式スタートは4月で、いまはワークショップなどを重ねつつ準備中の段階とのことです。モデルルーム見学は2月2日まで!
(書記グループ+広報)
◎出席者数22名(うちUR都市機構4名、行政2名) ◎進行:山本茂代表
今年初のサロンは、UR都市機構が進めようとしている「建て替えない団地再生(ストック活用型団地再生)」の話を伺い、私たちで協力できることなどについて意見交換しました。
■千里におけるUR団地の再生の取り組み(URの報告)

・千里ニュータウンの賃貸UR団地は、合計9(吹田6、豊中3)あり、戸数は約9000戸。
・問題:住宅・設備の老朽化・陳腐化、バリア(エレベーターがない)、周辺よりも高齢化
(約35%)、空き家が増大、コミュニティが弱体化など
・魅力:ぜいたくな住空間(日当たり、風の通り抜けが良い、緑豊かな街並み)など
このようなUR団地を活かして新しい価値を生み出すために、
1.リノベーション、2.新たな機能の導入、3.コミュニティの活性化 をはかっている。
◎1.リノベーション(改築)
URはこれまで
☆暮粋(Kura-Chic:レトロな魅力を残すリフォーム)
☆DIY(住民が手を加えられる、原状復帰義務のないリフォーム)
☆共用スペースの活用(例:ピロティ<1階が柱だけで壁のない広場>への新機能の導入)
などのリノベーションを進めてきた。
これらに加え、「暮らしの本質を見つめる」考え方が同じ「無印良品の家」と連携することになった。
〔コンセプト〕
・団地の良さをリノベーションを通じて伝える
・古い物を大切にしながら、新しい価値を与えるリノベーションを提案
・賃貸=借りて住むことの楽しい選択肢を増やす
〔指針〕:団地らしさを大切に、こわしすぎず・つくりすぎず、自由にできる
〔設計手法〕
・生かす(鴨居など古い物を新しい価値で見直す)
・変える(例:組み合わせキッチン、麻畳、麦藁パネル)
・自由にできる(住み手が自由に出来る余地を残す)
・昨年2月、10月に計36戸の募集を行った。
・20~30代の単身または2人家族から、平均5.7倍、最高11倍の応募があった。
・エレベーターがないのに、見晴らしや風通しがよい最上階(5階)の人気が高かった。
・今後、千里青山台で15戸、東豊中第2団地で7戸の募集を行う予定(いずれも1LDK)。

◎2.新たな機能の導入
・高齢者支援、子育て支援、地域交流、シェアハウスなどの機能の導入を始めている。
・高齢者支援施設の導入は、「Aging in“DANCHI”」と題し、団地内で安心して住み続けられるよう、医療・介護・生活支援が連携したサービスを提供する。
・2012年12月から、新千里西町団地の1階住戸に「定期巡回・随時対応サービス」の事業所が入居して事業展開している。(要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中・夜間を通じて、訪問介護と訪問看護を連携させながら、定期巡回訪問と随時の対応を行う)
・シェアハウスは、不人気な増築住戸(広くて家賃が高い)などを活用して実施。
・西町団地では、290組から選ばれた「千里シェアルーム大使」の3人が1年間無料で居住中。
◎3.コミュニティの活性化 ※青山台団地を例に
・青山台団地は、人口減と高齢化により、コミュニティの固定化・弱体化が進んでいる。
・団地再生のためには、住民が自分たちのまちに主体的に関わっていくことが不可欠。
・そのために住民がつながり、多様な人の参加協力も得られるソフトな取り組みが必要。
・無印良品から委託された専任スタッフ(久志尚太郞さん)が昨年10月から団地内に週末居住。
・だれでも集まって話せる「みんなのカフェ」(毎日曜日)の準備を12月から始めている。
・春には、食べたり飲んだりして住民が交流する「住人祭」を開催する予定。
・これらの活動は青山台CCCデザインプロジェクトと銘打っている。
→きれいに活用する楽しみを発見するクリーン(Clean)活動
→自分でやってみる楽しみを発見するクリエイティブ(Creative)活動
→みんなで共有する楽しみを発見するコミュニティ(Community)活動
・最低3年はかかるというスタンスで取り組んでいる。
・活動の様子がブログ「千里青山台団地物語」で紹介されている。
■意見交換
・エレベーターの設置は? → 考えていない。4・5階から1階への住み替えは行っている
・高齢者支援施設の利用の範囲は → 団地外の住民も受けられる
・住宅の耐用年数想定は → 当初の償却期間は70年+さらに長寿命化の方向
・団地の魅力は幅広い。無印以外とは連携しないのか
久志さんから「団地再生のためには団地外の人がどう参加できるかが鍵。すでに餅つき大会等への大学生の参加もある。コミュニティが続くためには「多様性を保てること」「住民が当事者意識を持てること」「多くの人のつながりが生まれること」が大切。市民フォーラムのみなさんも気軽に「みんなのカフェ」に来てください」とお誘いがありました。

■サロンを終えて
・URはリノベーションによって「住宅+屋外環境」に新しい価値を生み出そうとしていること
・新しい機能の導入によって千里のまちづくりに貢献しようとしていること
・団地周辺に開かれたコミュニティを育てようとしていること
などがわかりました。今年は青山台あたりが面白くなりそうです。
久志さんは、サロン終了後、さっそく千里市民フォーラムに入会されました。これから一緒にいろいろ活動できそうです。私たちも一度「みんなのカフェ」に出かけてみましょう!
※「みんなのカフェ」の正式スタートは4月で、いまはワークショップなどを重ねつつ準備中の段階とのことです。モデルルーム見学は2月2日まで!
(書記グループ+広報)
Posted by 千里市民フォーラム at 02:39│Comments(0)
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