千里市民フォーラム › サロン オンラインサロン「防災福祉対話の会」を開きました!(6/12)

2021年06月15日

オンラインサロン「防災福祉対話の会」を開きました!(6/12)

◎6月12日(土)14:00~15:30
◎オンライン開催
◎参加者22名(うち行政2名)

6月サロンは、フォーラムメンバー宮原さんのご紹介で防災士の口ノ町(くちのまち)一男さんを講師に迎えて防災福祉について語っていただきました。

口ノ町さんのお話
・ゆでガエルにならない!油断しない!
→”ゆでガエル”とは:熱湯に入れると逃げ出すが常温から少しずつ温度を上げていくと逃げ出さずやがて死んでしまう。そのことから、”徐々に進む環境変化や危機対応の難しさ大切さ”を伝える表現の作り話です。
・発災すると1分前と1分後の日常が変わってしまう。
・被災のイメージを持ち環境変化を覚悟しておく。
・近隣住民とコミュニケーションをとろう。
・安否確認の積み重ねなどの人とつながる日常防災が大事。
・福祉活動に日常防災を取れ入れてほしい。
・災害弱者を支える「個別支援計画」がある。>福祉に携わる人達が中心になって作る
・避難ルート図を作る際には、写真と動画も加えるといい。
・「避難支援計画」を作成する大きな理由のひとつが「逃げ遅れ」をひとりでも減らして命を守る事。
・阪神淡路大震災当時はネット環境やスマホが普及していなかったが今はデジタルテクノロジーが発達。
・AIによる防災支援などツールはいろいろある。
・ハザードマップが各地域で公開・配布されている。
…豊中市:ハザードマップ・防災関連啓発冊子
…吹田市:ハザードマップ(洪水/内水等)

口ノ町さんによる資料はこちらから。(pdf)

オンラインサロン「防災福祉対話の会」を開きました!(6/12)



お話を聞いた後、参加者で対話を行いました。

参加者
・タイムラインについて知りたい。

口ノ町さん
・タイムラインとは「防災行動とその実施主体を時系列で整理した計画」で大阪府にもある。
おおさかタイムライン防災プロジェクト
・地震災害では難しいが、予測可能な台風災害などには有効。
・地震については発災前、発災時、発災後のそれぞれの対応についてあらかじめ考える必要があるが、「命を守り、命を繋ぐ事」が一番大切。
・救急救命や怪我などにも対応できるように自分たちで応急手当を施せる準備をする事。
・今そこにいる人たちで乗り切って救援を待つ事が望ましい。
・コミュニティの中で作ってもいい。
・豊中では上新田地区のマンションで防災活動が行われている。
・吹田市、豊中市でもタイムラインなどを定期的に議論、アップデートが行われている。
大阪スマートシティ戦略会議では防災も取り上げられている。(資料3-1 住民モードについて(pdf))
・災害モードや防災モードがそれで今回の発表資料(P.9)にあるように住民(全員)の立場で発災前に地域のリスクを知り、災害時には素早い避難行動などで命を守り、災害後は1日も早い復興に向けてみんなで力を合わせて前進する事。

参加者
・避難所について。
・障害者を別の避難所にすることには賛否がある。

口ノ町さん
・バリアフリーのない避難所もあり、車中泊や被災した家で在宅避難するケースがある。
・臨機応変に柔軟な対応が大切。
・あらゆる人を受け入れること。
・「管理」ではなく「配慮」。
・避難所はいのちをつなぐ場所。
・災害時には人間優先になってしまうが介助犬など福祉の役割を持つ動物もいっしょに避難してください。
・環境省のホームページをぜひ参照してほしい。→こちら

参加者
・防災計画を自分で立てる「自分防災」と、家族を含むチームで立てる「チーム防災」がある。

口ノ町さん
・チーム防災にはリーダーを置かず各自で役割を担うといい。
・ただし決め事は各役割の代表者全員で決めて行動してほしい。
・「融通を利かす、臨機応変、柔軟な対応」が発災後3日間程度は重要。
・災害弱者が単独で避難するのは難しいので、事前の支援計画や顔の見える関係が大事。
・地域で防災や防災弱者について話し合い、できることをリストにして計画書にしていく。
・災害時に対応できるように普段からまちあるきをすることも必要。

参加者
・集合住宅では多世代がいるし考え方もそれぞれ。入れ替わりもあり、在宅時間も違うため合議をとりにくい。
・自治会の加入率も低い。

口ノ町さん
・コミュニケーションを根気よく重ねていくしかない。
・声を上げたり、引っ張っていくキーマンの存在はとても必要。
・成功パターンはキーマンを中心に定期的(できれば毎月)に、かつ継続的(毎年)に活動する事。
・協力してくれるメンバーをひとりずつ増やす事。
・1年に1回程度の消火訓練プラスアルファー程度の活動では災害への備えは進まない。

参加者
・きっかけづくりが大切で、近隣住民や身近な人たちとの対話を意識している。
・身障者や高齢者等の区別なく。

口ノ町さん
・いろんな立場で障害者や高齢者の方々を支援するための役割を考えよう。

参加者
・挨拶もきっかけになる。
・防犯と防災はみんなに関わること。それをテーマにするとコミュニティ活性化になるんじゃないか。

口ノ町さん
・挨拶から始まり顔の見える関係作りはとても有効。素晴らしい活動ですね。
・防犯・防災に関わらず、オンラインも使いながらみんなで話し合える場づくりが大切。
・防犯・防災が全ての人の共通テーマだと思うので、異なるコミュニティでもその観点からつながりを持たれると良い。

参加者
・車椅子ユーザーにとって災害は不安しかない・・・。
・その不安を埋めるためにも、日常的に他者との関係性を意識していきたい。

参加者
・防災笛の中に情報カードや救助依頼を入れられるものがある。
・周りの人に助けを求めることをためらわない。

口ノ町さん
・大きな地震など大災害はいつ起こるか分からない。
 内陸部で震度5弱以上、海溝部でマグニチュード6.5以上の地震が発生したら警告だと思って、今の備えを振り返ろう!
・障害を持たれている方はいざという時にこれだけは分かってほしいという情報は「情報カード」などに書き留めておく事をお勧めします。
・スマホに記録するだけでは充電が切れた場合にただの箱になってしまうので注意が必要。
・今回をきっかけに健常者も非健常者も同じ市民として災害対応に強いコミュニティとしての一員になってほしい。
・油断せず、備えましょう!・・・もし災害モード宣言が出ても慌てないで・・・


防災福祉の素地はコミュニティにあるのかもしれませんね。
備えのニーズを見つけるためにも対話を重ね、関係性をつなげていくことが大切だと感じました。

フォーラムでも防災福祉を意識していきたいと思います。


宮原さん、口ノ町さん、意義深いお話をありがとうございました!



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Posted by 千里市民フォーラム at 10:30│Comments(0)サロン
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